タイプライターは、鍵盤を打鍵し、紙に文字を印字する機械で、1800年代後半にアメリカで商品化され、20世紀の初めには現在のQWERTY(クワーティ)配列のタイプライターが市場の50%以上を獲得しました。(注)
タイプライターの鍵盤(key board:キーボード)に電子的インターフェースを付けコンピュータを操作する入力機器として発展したものです。PC(パーソナルコンピュータ)は黎明期からQWERTY配列に。この歴史については、「 キーボード配列QWERTYの謎」に詳しく述べられています。次の写真も同書からの引用です。
QWERTY配列 のタイプライターの普及でアメリカでは、タイプライターを扱う専門職:タイピストが職業になり、タイピストを育成する訓練方法も発達しました。タイピストを育成する訓練方法は、日本でも商社など英文をタイプする必要のある人達の訓練方法として、学校や教本などが作成されました。
英文タイプライターに遅れて、 1980年代初めにパソコン用日本語ワープロやワープロ専用機が商品化されました。それから40年、今では小学生が文房具として使う時代を迎えました。
キーボードは、タイプライターの鍵盤部分に電気的なインターフェースを加えたもので、鍵盤部の基本的な配列は共通です。タイプライターの訓練方法を活かしながら、「打ち方:文字の正しい入力方法」について考えます。
最初に発売されたタイプライターから開発競争の中で生まれたタイプライターの変遷が詳細に記述されています。その過程を経て、コンピュータで標準のキーボード配列QWERTYへの歴史が述べられています。圧巻は、「操作のスピードが上がりアームが絡まないように、QWERTY配列がさだまった」と言われることが、誤りであることの論証です。キーボード配列の歴史に興味のある方は、必見です。